【報告】
今日の内容は、「音響音声学から見た吃音」というものでした。
「音響学的に吃音を考察する」という科学的な姿勢は、
次回の「バリアフリー・コンフリクト」は、今回とは正反対で、
(山田)
【感想】
「音響音声学から見た吃音」ということで、なにやら難しそうで話についていけるか不安でしたが、比較的卑近な例を挙げての説明もあり感覚的に理解しやすい講義でした。
個人的には、人間の発声が再現できる声道実体模型というのが興味深かったです。これがもう少し進化して普及すれば、電話応対などはこれにやらせればいいかな?なんて思いました。
またあらゆる発声は基本周波数をはじめとするいくつかの波形の合成で説明がつくというのも面白いですね!昨今ボーカロイドが普及していますが、これを応用すればキーボードをたたくだけで人間らしい自然な語り口で言葉がPCのスピーカーから発声される、といったことも可能になるでしょう。吃音があるなら、無理して話さなくてもよい時代が訪れるかもしれませんね。
後半はフリーソフトを用いた音声分析の実演ということでした。実際の発声から波形を分解し展開するということでしたが、かなり難しく理解できませんでした。吃音症状発生時の音声分析によると、正常な波形の前段階に無声音や不自然な波形が確認できるとのことで、これが発声訓練を一定程度施した結果、消滅するという実験データがあるそうです。いわゆるビフォーアフターですが、個人的にはそこに至るプロセスを詳しく見てみたいと思いました。
いずれにせよ、まだ臨床での実験段階だと思うので、より多くの吃音者が実験に参加することが吃音メカニズムの解析と医療的進歩に貢献しうるのだという認識を新たにしました。山田さん、ありがとうございました。
(松村)
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