第5回吃音勉強会「バリアフリー・コンフリクト」


【報告】

 今日の勉強会のテーマは、「バリアフリー・コンフリクト」でした。総勢5名の方が参加してくださいました。


 勉強会では、教科書『バリアフリー・コンフリクト』(福島智・中村賢龍)の第1章「バリアフリー化は何をもたらしたのか?」と第10章「『回復』と『代償』のあいだ」を参加者と一緒に読み進めながら、吃音の問題と照らし合わせて、参加者全員で話し合いを行いました。思いのほか、参加者の方々から面白い意見がたくさん飛び出し、非常に楽しい勉強会になりました。主催者としてというよりも、一参加者として、とても面白い勉強会だったと思っています(いくつかの発言は、本当に面白く、僕自身、一人では気づくことのできなかった新たな視点をたくさん受け取りました。今更ですが、メモを取っておけばよかったと反省しております。それほど、面白かったです)。

 今回は、全部で10章ある教科書のうち、2章だけを選んで紹介しましたが、「ほかの章もやりたい」という要望もありましたので、「バリアフリー・コンフリクト」第2弾、第3弾も、やってみようと思っております。3月まで修士論文に専念する関係で、ここでしばらく私は勉強会係をお休みしますが、次回以降、私が担当する勉強会では、この「バリアフリー・コンフリクト」をしばらく続ける予定です。

 参加してくださいました皆さま、モチベーション高く、たくさん発言してくださり、ありがとうございました。
(山田)

【感想】
 今回の勉強会のテーマは、『バリアフリー・コンフリクト』と言って。障がいのある人に社会が物理的または制度的にその特定の人たちに対して配慮する「バリアフリー化」によって生み出される新たな「コンフリクト」という衝突・対立のことを指す。それらの事例ついてのレジュメを読んだ。
 そのレジュメの中で、私が印象深いと思った言葉は、『回復アプローチ』・『代償アプローチ』におけるコンフリクトについてである。『回復アプローチ』は吃音者が吃音の病状を治したいと思い腹式呼吸などの改善法を試みること。逆に『代償アプローチ』とは、吃音者に対する差別や偏見を社会に対して改善を求めることに当てはまると思った。
 このことについて私は、吃音者であると同時に大学で福祉を学んでいる学生として、両方のアプローチを使ってその人がその人らしく生きやすい社会環境になるように福祉を学んでいこうと初心にかえることができたテーマであったと感じた。
(川端)