【報告】
九州大学医学部病院医師・医学博士の菊池良和氏の著書『
主に第4章の吃音頻度を軽減させる方法の章を中心に輪読を行ない
参加者6名で、うち初参加者が2名でした。
主にメトロノーム法やオペラント学習についての部分を音読・
例えばオペラント学習というものは心理学で扱われる条件付けの一
オペラント条件付けは、
このような用語に対する予備知識が無いと読んでいてもなかなかわ
後半は、
(國分)
【感想】
前イベント「STとST学生と吃音当事者との交流会」同様、参加者のアンケートの中から感想を完全匿名にて掲載いたします。
・勉強会は、とてもおもしろかったです。意外とつっこみどころが多くて、一人で読むときには見えない視点がたくさんわかりました。(20代男性、非会員)
・吃音を、本などで読むのは、初めてだったので新鮮でした。(30代男性、非会員)
・吃音検査法の現状(日本の問題点)を知ることができました。また言語療法についても、わかりました。参加者の意見や、他の吃音研究者の意見が聞けたのは、おもしろかったです。
吃音ラジオについては、吃音者が苦手(話すこと)に挑戦している姿に、少し感動しました。
(30代男性、非会員)
・私以上に吃音と長く付き合い、知識のある方が多く、大変参考になりました。
久しぶりに吃音の勉強をしてみて、さまざまな考え方があることを再認識しました。
吃音ラジオでは仕事と吃音の関係が興味深かったです。私は吃音に支配されたくないので、吃音を言い訳に行動を制限するつもりはありません。そのためにも、吃音のカミングアウトが効果的だと思いました。(20代男性、非会員)
・菊池先生の著書「エビデンスに基づいた吃音支援入門」については、客観的な事実と主観がごっちゃになっていて、注意しないと著者の主張があたかもエビデンスある客観的事実として通りかねないという意味で危険性を感じました。
本書全体に通底する考え方として「吃音症状に対する直接的アプローチはすべて訓練室の中に限定され、持続性はなく、自信がつくなどの精神的な効果以外のものは何もない。吃音を持ちながら恐れず社会参加することが重要である」というものがあり、この結論に沿って各章が書かれています。これは著者の主観であり、その主観を裏付けるためにエビデンスのある臨床結果を肉付けしていっているという印象を受けました。
また、たとえば適応効果について、本文中には「適応効果は数時間しか持たず、直接法自体は訓練室だけの効果だが、その訓練室での効果に自信をつけることにより、それまで回避していた行動をとることができるようになるという(精神的な)効果は認めうる」としているのに、要約(ポイント)では「吃音は適応効果があるので、反復リハーサルは効果がある」としているなど、いくつかの論理的矛盾も見られました。
吃音ラジオについては、吃音外来で直接法による治療と間接法(環境調整)を併用した結果、症状が外からはわからないほど改善したというリスナー自身の体験が寄せられ、これについてどう感じるかとの問いに対し「吃音の言語療法は、吃音を知ることができるという(限定的な)利点があることは認めます」と回答するなど、自説を曲げない頑なな姿勢が見て取れました。
しかし反面、吃音を持つお子さんに対するまなざしはとても温かく、丁寧に応えていて、その点については非常に好感が持てました。
全体的に菊池先生という方の個性というか人間性が汲み取れる、興味深い内容の回となりました。企画してくださった國分さん、ありがとうございました。(40代男性、会員)
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